本を読むこと [本]
子供の頃から本を読むのが好きで、
いや、好きを通り越して、食べることよりも遊ぶことよりも何するよりも本を読んでいたいというような子供だった。
子供の集中力とは凄いもので、本を読んでいるときは名前を呼ばれても気付かないのは当たり前、肩を揺すぶられて初めて呼ばれていることに気付くほど集中して読んでいた。
今はさすがに気力が続かず、面白い作品を読んでいてもある時間になるとはた、と気付いたりする。
-夕闇に ページをめくる 手が止まり- 珠瞳
子供の頃はこんなに真っ暗な中どうやって読んでいたんだろうと思うほど暗くなるまで気付かずに読んでいた。
-深夜二時 しおりをはさみ かぶる布団- 珠瞳
止まらなくてつい徹夜、というのはもうなくなってしまった。
好きな作家さんの中には執筆をやめられたり、亡くなられたりして、新刊本を買うのは以前よりも少なくなってしまった。
子供の頃聞いた本好きな大人の「年を取ると読めなくなるんだよ」という言葉が、老眼のせいばかりではないということを、自分もそんな年になって気付いた(老眼になるのはできるだけ後にして欲しいものだ)。
読むペースが落ちたので、積んどく本はまだ山のようにある。
「悔いのない人生を送りたい」とはよく聞く言葉ではあるが、私はきっと死ぬ瞬間に「あぁ、あの本まだ読んでなかったな」と思うのだろうとそんな風に感じている。
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